カザフスタン
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WNAによればカザフスタンの2021年におけるウランの年間生産量は約21,800トン。世界最大のウラン生産国であり、世界全体の年間ウラン生産量の約45%を占める。生産量の伸びが著しく、1998年と比較して2021年の同国の年間ウラン生産量は約20倍となっている。2009年にカナダを抜き世界最大のウラン生産国となっている。
カザフスタンでは1970年代よりISL(in situ leach)法によるウラン生産が開始され、同国内のウラン生産方法において主流となっている。主に同国南部で生産が行われており、2021年ではウズベキスタンと隣接するトルキスタン州(Turkistan)での生産がカザフスタン全体の年間ウラン生産の8割近くを占めている。
同国内のウラン生産はカザフスタン国営企業であるKazatomprom(カザトムプロム)と世界の主要ウラン生産企業などとのJV、またはKazatompromのみによって行われている。
トルキスタン州(Turkistan)
カザフスタン国内最大のウラン生産州である同国南部のトルキスタン州では州内北部を中心にウラン生産が行われている。世界最大級のウラン鉱山であるInkai鉱山がKazatompromとカナダCamecoとのJVで操業されている他、同地域ではUranium One(ロシアのRosatomグループ)や日本企業、中国企業などが権益を所有するウラン鉱山から生産が行われている。州内中央部ではフランスのOranoがKazatompromとJVでウラン生産を行っている(KATCO)。
その他の州
トルキスタン州西隣のクズロルダ州(Kyzylorda)では州内東部で複数のウラン鉱山から生産が行われている。また同国北部アクモラ州(Akmola)でも生産が行われている(Irkol鉱山、Semizbai-U)。
参考:World Nuclear Association、各社HP