オーストラリア
主な産物
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オセアニア・オーストラリアの主な産物について。 |
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※World Steel Association |
オーストラリアでの鉄鉱石生産はそのほとんどが西オーストラリア州で行われており、特に同州北部に位置するPilbara(ピルバラ)地域での生産が中心。世界最大級の鉄鉱石生産企業である資源メジャーのBHP、Rio Tinto(リオ・ティント)が同地域に生産拠点を置いている。
Pilbara地域での鉄鉱石生産はこの2社でほぼ独占状態であったが、2008年にオーストラリア企業であるFortescue Metals Group(フォーテスキュー・メタルズ・グループ)がPilbara地域においてRio Tintoの主力であるHamersley(ハマスレー)鉱山近隣でCloudbreak(クラウドブレイク)鉄鉱山より年間5000万トン規模の鉄鉱石生産を開始している。Fortescue Metals Groupは将来的に鉄鉱石生産規模を年間1億トンクラスまで引き上げる計画を立てており、BHP Billiton、Rio Tinto、Fortescue Metals Groupの3社がオーストラリアでの鉄鉱石生産の鍵を握る。
オーストラリア産の鉄鉱石価格が高騰しているため、鉄鉱石の輸入量が多い中国がオーストラリアの鉱山開発に本格的に進出する動きを見せている。オーストラリアでの鉄鉱石生産を主力とするMidwest(ミッドウエスト)に対して、中国の鉄鋼メーカーである中鋼集団(Sinosteel)が買収するなど、中国勢のオーストラリア進出の動きが見られる。2009年に入るとこの動きは顕著に見られ、中国アルミがRio Tintoへの出資を発表してHamersley(ハマスレー)鉱山の操業を行うHamersley Ironの権益取得に動いた他、湖南華菱鋼鉄集団がFortescue Metals Groupへ出資を行っている。中国アルミのRio Tintoへの出資はRio Tinto株主の反発にあい決裂している。
2009年6月にはBHP BillitonとRio Tintoが西オーストラリア州における鉄鉱石事業の統合を発表しており、鉄鉱石生産の寡占化の懸念が起きている。
代表的なオーストラリアの鉄鉱山はHamersley(ハマスレー)鉱山など。
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※ABARE |
オーストラリアの鉄鉱石はそのほとんどがアジアへ向けて輸出されている。従来は日本が最大の輸出先であったが、鉄鋼需要が旺盛な中国の鉄鉱石消費量が急増、2005年にはオーストラリアの鉄鉱石輸出先は中国が日本を抜いて最大となっている。
2007年のオーストラリアの鉄鉱石輸出量は約2億6700万トン。その約半分が中国向け。
資源企業 |
オーストラリアで鉄鉱山生産・開発プロジェクトを展開する主な世界の資源企業。
・ | Alkane Resources | - | オーストラリア |
・ | Aquila Resources | - | オーストラリア |
・ | Atlas Iron | - | オーストラリア |
・ | BHP Billiton | - | 英国・オーストラリア |
・ | BC Iron | - | オーストラリア |
・ | Cape Lambert Iron Ore | - | オーストラリア |
・ | CBH Resources | - | オーストラリア |
・ | Cliffs Natural Resources | - | 米国 |
・ | Consolidated Minerals | - | オーストラリア |
・ | Crosslands Resources | - | オーストラリア |
・ | Fortescue Metals Group | - | オーストラリア |
・ | Galaxy Resources | - | オーストラリア |
・ | Gindalbie Metals | - | オーストラリア |
・ | Hamersley Iron | - | オーストラリア |
・ | Midwest Corporation | - | オーストラリア |
・ | Murchison Metals | - | オーストラリア |
・ | Rio Tinto | - | 英国・オーストラリア |
・ | Rubicon Resources | - | オーストラリア |
・ | United Minerals | - | オーストラリア |
・ | 鞍山鋼鉄 | - | 中国 |
・ | 三菱商事 | - | 日本 |
参考:各社ホームページ、World Steel Association、ABAREより