鉱山
インドネシアの主な鉱山について。
|
|
Grasberg(グラスベルグ)鉱山はインドネシア・パプア州の大規模鉱山。銅・金の生産量は世界最大級。Grasberg露天堀鉱山とDOZ(Deep Ore Zone)坑内堀鉱山で構成される。
PT Freeport IndonesiaがGrasberg銅・金鉱山の操業を行っており、PT Freeport Indonesiaへの出資比率は米国の資源大手であるFreeport-McMoRan Copper & Gold(フリーポート・マクモラン)が81.28%、PT Indocopper Investamaが9.36%、インドネシア政府が9.36%。PT Indocopper InvestamaはFreeport-McMoRan Copper & Goldの子会社であるため、実質Freeport-McMoRan Copper & GoldがGrasberg鉱山の権益を90.64%所有していることになる。世界最大級の銅・金生産企業であるFreeport-McMoRanの年間銅生産量の約34%、年間金生産量のほとんどを占める主力鉱山。
鉱山拡張分は資源メジャーであるRio Tinto(リオ・ティント)とPT Freeport IndonesiaのJV契約により、Rio Tintoが40%の権益を持つ。
Grasberg鉱山の2009年の年間銅生産量は63.5万トン、年間金生産量は約260万オンス(権益100%ベース)。2008年は金品位の低下により生産量は大幅減少している。2014年までの生産計画では銅は同水準をキープ、金は年間平均約160万オンスの生産を見込んでいる。
同鉱山で生産された精鉱はインドネシア国内にPT Smelting(PT Freeport Indonesiaや日本企業三菱商事、三菱マテリアルなどが出資)が所有するGresik製錬所、またFreeport-McMoRan傘下のAtlantic CopperがスペインのHuelvaに所有する製錬所へ供給される。
同鉱山では現行の露天堀による採掘(Grasberg露天堀鉱山)は2015年から2016年頃に終了する見通し。その後坑内堀による採掘(Grasberg坑内堀鉱山)へ移行するために開発を行っている。また同時にBig Gossan、DMLZ(Deep Mill Level Zone)などのプロジェクトも進められている。
インドネシア経済を担う重要な鉱山であることから、テロのターゲットとなっている。インドネシアは軍隊を使い、Grasberg銅・金鉱山を保護する動きも見られる。また、鉱山事故や環境汚染も深刻な問題となっており、現地住民との衝突も頻繁に起きている。
参考:各社ホームページより