鉱山
オーストラリアの主な鉱山について。
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Greenbushes鉱山はオーストラリア・西オーストラリア南西部にあるリチウム・タンタル鉱山。Bunbury港の南東約80km、州都Perth(パース)からは約250kmの位置にある。リチア輝石(スポジュメン)及び酸化タンタルの生産であり、リチア輝石生産量は世界最大。酸化タンタルも同州北部のWodgina鉱山に次ぐ世界最大級の生産能力を有しているが操業はストップしており、リチア輝石の生産のみが行われている。
オーストラリアのTalison Mineralsが所有していたが2009年に両部門を分離しており、リチア輝石部門はTalison Lithiumが、酸化タンタル部門はTalison Tantalumが担っている。同鉱山はTalison Lithiumが唯一所有するリチウム(リチア輝石)鉱山であり、オーストラリアで唯一リチア輝石が生産されている鉱山である。
2008年では世界全体の年間リチウム生産(鉱石生産)の約69%のシェアを持っており、年間生産量は炭酸リチウム換算で世界全体の約23%に相当する約33,000トン。2009年における年間リチア輝石生産能力は約26万トン。同鉱山から生産されるリチア輝石は主に中国の炭酸リチウム生産企業へと供給される。年間酸化タンタル生産能力は約450トン(約100万ポンド)。
Greenbushesエリアでは1886年に鉱床が発見され、1888年に錫鉱山として操業が開始される。1940年代にタンタルの生産が開始、リチア輝石は1980年代に開発が開始されている。同鉱山を所有していたSons of Gwaliaが経営破綻し、Talison Mineralsが2007年に同鉱山の権益を取得している。Greenbushes鉱山からのタンタル生産は2006年にストップされており、Talison Mineralsが所有するWodgina鉱山からの鉱石処理を行うプラントの操業が行われていたが、景気低迷によるタンタル需要の減少により2008年にWodgina鉱山の操業もストップしている。
参考:各社ホームページ、JOGMECより