鉱山
オーストラリアの主な鉱山について。
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Olympic Dam(オリンピック・ダム)鉱山はオーストラリア・南オーストラリア州の州都Adelaide(アデレード)の北西約560kmの位置にある銅・ウラン鉱山。ウラン生産量は世界最大級であり、オーストラリア国内ではEnergy Resources of Australia(ERA)の所有するRanger(レンジャー)鉱山に次ぐウラン生産規模を持つ(坑内堀ウラン鉱山としては国内最大)。またウラン埋蔵量は世界最大であり、銅埋蔵量も世界最大級。電気銅の生産が行われており、生産過程で金や銀も生産されている。
英国・オーストラリアの資源メジャーであるBHP Billiton(BHPビリトン)の完全子会社BHP Billiton Olympic Dam Corporationが所有。BHP Billitonのウラン・銅・金部門における主力鉱山。
Olympic Dam鉱山では鉱床より採掘された鉱石からの銅精鉱生産過程でウランを分離し、銅の精錬過程で金や銀が生産されている。生産された電気銅は同鉱山の南部Adelaide(アデレード)から、ウラン(イエローケーキ)は北部のDarwin(ダーウィン)から欧州やアジアなどへ輸出されている。また金や銀はオーストラリアのパースミント(造幣局)へ供給されている。
Olympic Dam鉱山における2009年度の年間電気銅生産量は約19万トン。年間ウラン(イエローケーキ)生産量は約4,000トン。
2009年度ではBHP Billitonの年間生産量の全量が同鉱山からの生産。また電気銅生産においても同社の主力であり、2009年度の同社の年間電気銅生産量の約3分の1を占める。金においては同社の年間金生産量の約61%を占めている。
2009年6月末における銅埋蔵量(確認・推定合計)は約1000万トン(品位1.81%)、マインライフは54年。
1975年にWestern Mining Corporation(WMC)が鉱床を発見し、1979年にBG GroupとのJVにより同プロジェクトを展開する。1993年にWMCがJVパートナーであるBG Groupの権益を取得した後、BHP Billitonが2005年にWMC Resources(WMCリソーシズ)を買収してOlympic Dam鉱山を取得している。
Olympic Dam鉱山では現在行われている坑内堀による採掘に加えて露天堀による採掘開始に向けた拡張プロジェクト(Olympic Dam expansion)が進められており、鉱石生産総量を現行の6倍に引き上げる計画を立てている。
参考:各社ホームページより