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資源企業

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世界の主な資源企業について。

Eramet(エラメット)


Eramet(エラメット)はフランスの資源大手であり、世界最大級のニッケルマンガン生産企業。同社によるとニッケル生産量は世界6位。ニッケル鉱石の採掘からステンレス原料であるフェロニッケルの生産なども行う。マンガン生産量は資源メジャーであるBHP Billiton(BHPビリトン)Anglo American(アングロ・アメリカン)のJVである南アフリカ共和国のSamancor(サマンコール)に次いで世界2位。ユーロネクスト・パリに上場し、同証券取引所の主要株価指数の1つであるCAC Next 20の採用銘柄。


ニューカレドニアでのニッケル鉱山開発を目的として設立されたLe Nickelが前身。1974年にはニッケル事業を子会社化し(Société Métallurgique Le Nickel-SLN)、フランスの国営原油企業Elf Aquitaine(現Total)との折半出資とする。権益50%所有する母体は社名をImétalに変更。


1980年代に入り組織再編が行われ、フランス国営企業であるERAPがLe Nickel-SLNの株式70%を取得することにより、Le Nickel-SLNの主要株主であったImétalとElf Aquitaineは残りの30%の権益を所有することとなる。この組織変更によりLe Nickel-SLNの親会社としてEramet-SLNが設立され、国営化される。


1990年代に入りフランスとスウェーデンの鉄鋼メーカーを買収して鉄鋼2社を合併、Erasteelを設立。完全子会社とし、ニッケル生産事業以外の主要事業として鉄鋼(高速度鋼など)を加える。その後Eramet-SLNは社名をEramet(エラメット)へと変更している。


1995年にはガボンのマンガン生産企業を取得してマンガン事業にも参入している。


1990年半ばにErametの主要株主3社がそれぞれ株式を放出することにより民営化が進められ、1999年にはERAPの株式保有分をフランスのCogema(現Areva NC)に株式を譲渡することでAreva(アレバ)が主要株主となるとともに国営企業の株式保有比率を少数とした民間企業へと移行する。


2009年ではフランスの投資会社SorameとCEIR、原子力大手Arevaが主要株主となっている他、フランス国営BRGMやニューカレドニア政府所有のSTCPI(1999年にERAPの保有分の一部を移管)が株式を一部所有している。



【2008年】   【2007年】

Eramet(エラメット)の事業はニッケル事業(Nickel)をはじめとしてマンガン事業(Manganese)、そして高速度鋼生産を中心としてその他チタンやアルミ生産を行う合金事業(Alloys)の3部門に分かれる。


売上高実績では2007年にノルウェーのTinfos(現Eralloys)を買収したことによりマンガン事業のグループ全体に占める割合が高くなっている。





ニッケル部門 ニッケル - 資源一覧

Erametのニッケル部門は100年以上にわたって活動を行っている傘下企業La Nickel(SLN)が行っており、生産拠点はフランス海外領土であるニッケル主要埋蔵地域ニューカレドニア。1991年にニューカレドニア政府所有のSTCPIに権益の一部を譲渡しているため、ErametのSLNへの出資比率は56%となっている。

ニッケル - ニューカレドニアの主な産物

また2006年にインドネシアのニッケルプロジェクトを取得することでインドネシアでもニッケル開発を行っている(Weda Bayプロジェクト)。Weda Bayプロジェクトは傘下のインドネシア企業Strand Mineralsを通じて権益を所有しており、同じくインドネシアの資源大手であるAntam(アンタム)とのJVであるPT Weda Bay Nickelが開発を行っている。ErametはStrand Mineralsの権益約3分の1を日本の商社最大手である三菱商事に売却している。

ニッケル - インドネシアの主な産物

2008年のErametの年間ニッケル生産量は51000トン。


マンガン部門 マンガン - 資源一覧

Erametは世界2位のマンガン生産企業であり、傘下企業であるComilog(Compagnie Miniere de l'Ogooue)が事業を行っている。生産拠点はアフリカのガボン。また、自社で生産したマンガン鉱石を原料として、自社で欧州や中国など世界各国に所有するプラントにおいて鉄鋼原料となるマンガン合金の生産を行っており、マンガン合金においても世界2位の生産企業。


主力鉱山はガボンの世界最大級のマンガン鉱山であるMoanda鉱山

マンガン - ガボンの主な産物

2008年にはナミビア中央部のOtjozonduマンガン開発プロジェクトを展開するOtjozondu Miningに対する権益約75%のオプション権を取得しており、活動エリアをガボンのみの現状からナミビアへと拡大させていく見通し。


年間約350万トンのマンガン(鉱石)を生産している。2008年にシリコマンガン生産企業ノルウェーのTinfosを買収し、マンガン合金の生産規模を拡大させている。


Erametは1995年にガボンのマンガン生産企業Comilogの権益を46%取得することによりマンガン事業に参入。その後GencorからComilogの権益15%を取得などを通して権益比率を67%としている。Comilogはガボン政府も権益を一部所有している。


主な鉱山

Eramet(エラメット)の主な鉱山とその産物、生産に携わる傘下企業・JVの名称。

ガボン
Moanda-マンガンComilog

ニューカレドニア
・Etoile du Nord-ニッケルLe Nickel(SLN)
・Kouaoua-ニッケルSLN
・Népoui Kopéto-ニッケルSLN
・Thio-ニッケルSLN
・Tiébaghi-ニッケルSLN


主なプロジェクト

Eramet(エラメット)の主な開発プロジェクトとその予定される産物、開発に携わる傘下企業・JVの名称。

インドネシア
・Weda Bay-ニッケルStrand Minerals

参考:各社HP