カナダ
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USGSによればカナダの2020年における年間鉄鉱石生産量(鉱石ベース)は約6000万トン。世界8位の鉄鉱石生産国であり、世界全体の年間鉄鉱石生産量の約2.4%を占める。
カナダでは鉄鉱石生産は同国東部のケベック州(Quebec)とニューファンドランド・ラブラドール州(Newfoundland and Labrador)を中心に行われており、MACによれば2020年では2州からの生産がカナダ全体の鉄鉱石生産の約92%を占める。鉄鋼生産企業ArcelorMittalと資源メジャーRio Tintoが同国の鉄鉱石生産において大きなシェアを持っている。
ケベック州
カナダ国内最大の鉄鉱石生産州であるケベック州ではArcelorMittalがMont-Wright鉱山などから年間2300万トンクラスの鉄鉱石生産を行っている他、オーストラリアのChampion IronがBloom Lake鉱山から年間700万トンクラスの鉄鉱石を生産している。またTata Steelも同州で鉄鉱石生産を行っている(Tata Steel Minerals Canada)。
ニューファンドランド・ラブラドール州
ニューファンドランド・ラブラドール州ではRio TintoグループのIron Ore Company of Canada(IOC)がCarol Lake鉱山から年間1700万トン前後の鉄鉱石を生産している他、国内企業Tacora ResourcesがScully鉱山を所有している(年間数百万トンの生産)。
カナダで生産された鉄鉱石は中国や日本などのアジア、EUなどへ輸出されている。2020年では中国・日本の2か国への輸出比率がカナダの鉄鉱石輸出額全体の約47%を占めている。
USGSによれば2021年におけるカナダの鉄鉱石埋蔵量は鉱石ベースで約60億トン(鉄含有量ベースで約23億トン)とされている。世界6位の鉄鉱石埋蔵国であり、世界全体の鉄鉱石埋蔵量の約3.3%を占めている。
参考:U.S. Geological Survey、Mining Association of Canada、Natural Resources Canada、各社HP