ロシア
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USGSによればロシアの2020年におけるパラジウムの年間生産量(鉱山生産)は約299万オンス(約93トン)。世界最大のパラジウム生産国であり、世界全体の年間パラジウム生産量の約43%を占める。
ロシアでは同国北西部及び北部でパラジウム生産が行われており、世界最大級のパラジウム生産企業である国内企業Nornickel(Norilsk Nickel)がロシア国内のパラジウム生産において圧倒的シェアを持っている。
ロシア国内北西部
ロシア国内最大のパラジウム生産地域である国内北西部フィンランドと隣接するムルマンスク州(Murmansk)では州内西部でNornickelがSeverny、Kaula-Kotselvaaraなど複数の鉱山の操業を行っており(Kola Division)、ニッケルや銅ともにパラジウム含むPGM(白金族金属)を生産している。同鉱山から生産されるニッケル・パラジウムの生産量はともに世界最大級。
ロシア国内北部
ロシア国内北部では同じくNornickelがクラスノヤルスク地方(Krasnoyarsk)のタイミル半島(Taimyr Peninsula)を中心に生産拠点を置いており、Oktyabrsky鉱山やTaymirsky鉱山など複数の鉱山で構成される同社の主力部門であるNorilsk Division(Polar Division)から主産物である銅とともにパラジウム含むPGMが生産されている。
USGSによれば2021年におけるロシアのPGM埋蔵量は約4,500トンとされている。南アフリカ共和国に次いで世界2位のPGM埋蔵国であり、世界全体のPGM埋蔵量の約6.4%を占めている。
参考:U.S. Geological Survey、各社HP