オーストラリア
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リチウム生産は鉱山生産と塩水生産に分けられ、オーストラリアでは西オーストラリア州南部で鉱山からリチア輝石(リチウムを含む鉱石)の生産が行われている。USGSによればオーストラリアの2020年における年間リチア輝石生産量は約143万トン(炭酸リチウム換算※LCEで約21万トン、リチウム純分で約39,700トン)。世界最大のリチウム生産国であり、リチウム純分ベースで世界全体の年間リチウム生産量の約48%を占める。
西オーストラリア州
西オーストラリア州南部では中国のTianqi Lithium、※オーストラリアのIGO、米国のAlbemarleの3社JVであるTalison Lithiumによって世界最大のリチウム鉱山であるGreenbushes鉱山からオーストラリア全体の年間リチア輝石生産量の約半分を占める年間70万トン前後のリチア輝石(LCE約9万トンクラス)が生産されている。
また同州南部ではGreenbushes鉱山に次ぐリチア輝石生産規模を持つMt Marion鉱山(年間約45万トン)やMt Cattlin鉱山から生産が行われている。同州北部ではPilbara Mineralsが所有するPilgangoora鉱山からリチア輝石生産が行われている。
Greenbushes鉱山やPilgangoora鉱山では生産量をさらに上げる為、大幅な生産容量の拡張が行われている。Mineral ResourcesとAlbemarleのJVであるWodginaリチウム鉱山や国内企業Alita resources(旧Alliance Mineral Assets)が所有するBald Hill鉱山は2019年に生産をストップしている。
USGSによれば2021年におけるオーストラリアのリチウム埋蔵量(純分)は約570万トンとされている。チリに次ぐ世界2位のリチウム埋蔵国であり、世界全体のリチウム埋蔵量の約26%を占めている。
※LCE = 純分 × 5.323
※IGOは2021年にJV参入
参考:U.S. Geological Survey、Geoscience Australia、Galaxy Resources(Allkem)、各社HP