リチウム
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リチウムはレアメタルの1つであり、自動車用バッテリーとして重要な役割を持つことから、リチウムは貴重な資源として注目されている。しかし生産国の偏りによる供給障害などの課題が残る。
リチウムの生産方法は大きく塩湖の塩水から生産する方法と、鉱床から鉱石を採掘する方法に分けられる。
塩水生産において大きなシェアを持つチリのアタカマ塩湖では塩湖から塩水を汲み上げ、近隣にある蒸発池(Evaporation ponds)で天日乾燥させリチウムを濃縮した後、リチウム濃縮池(Lithium ponds)でさらにリチウム濃度を高める。塩水の汲み上げからリチウムの濃縮まで数ヶ月の時間を要し、精製プラントでホウ素やマグネシウムを取り除き炭酸リチウムの生産が行われる。
鉱石には様々なタイプがあるがペグマタイト鉱床からリチウムやアルミニウムなどを含んだリチア輝石(スポジュメン)の生産が主体であり、鉱床では主にタンタルとともに採掘される。採掘された鉱石は浮遊選鉱によって酸化リチウムを6%程度含んだリチア輝石精鉱の生産が行われる。
リチウムは主に化合物である炭酸リチウムなどとしての需要が多く、リチウム純量はそれぞれの化合物換算量として示されることが多い。電気自動車のバッテリー原料として使用される炭酸リチウムの例ではリチウム1トンは炭酸リチウム換算(LCE)で約5.3トンとなる。
換算表Li2CO3 | Li2CO | Li |
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1 | 0.404 | 0.188 |