コバルト
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BGSによればコバルトの2020年における世界全体の生産量(鉱山生産量)は約126,000トン。産地が偏っており、銅など他の資源と比べてかなり生産国が少なく、米国などで供給に不安定性のあるクリティカルメタルの1つとして取り上げられている。アフリカのコンゴ民主共和国が世界の年間コバルト生産量全体の7割近くを占めている。生産量上位5か国で世界全体の約85%、上位10か国合計で世界全体の約96%を占める。
コバルトは鉱山において他の資源の副産物として生産されることがほとんどであり、コンゴ民主共和国及びザンビアに広がる世界有数の銅生産地域Copperbelt(カッパーベルト)では銅の副産物としてコバルトが、またカナダ、オーストラリア、キューバではニッケルの副産物としてコバルトが生産される。
世界最大のコバルト生産国であるコンゴ民主共和国で生産されたコバルトは主に世界最大のコバルト精練国である中国へ輸出される。コバルト精錬では中国の他、フィンランドが大きなシェアを持っている。
USGSによればコバルトの2021年における世界全体の埋蔵量は約760万トンとされている。世界最大の埋蔵国はコンゴ民主共和国であり、世界全体の埋蔵量の約半分を占める。
コバルト生産国(2020年)
- インドネシア
- オーストラリア
- カナダ
- キューバ
- コンゴ民主共和国
- ザンビア
- ジンバブエ
- 中国
- ニューカレドニア
- パプアニューギニア
- フィリピン
- フィンランド
- 米国
- マダガスカル
- 南アフリカ共和国
- モロッコ
- ロシア
参考:British Geological Survey、U.S. Geological Survey